認知症の『周辺症状』に対しての治療

認知症には中核症状と周辺症状があるといいました。

認知症の基本的な症状を中核症状といいます。

対して、中核症状に付随してでてくる症状を周辺症状といいます。

この周辺症状が、家族や介護者をほんとうに悩ませます。

薬は、中核症状には効きにくいのですが、周辺症状には有効だったりします。

家族がかなりストレスで困っているんで、なんとかしなければいけません。

周辺症状を興奮系の『陽性症状』、動かなくなる『陰性症状』にわけてみます。

じつは、家族さんは陰性症状に対してはあまりストレスを感じないときがあります。

陽性症状が家族さんをこまらせます。

赤ちゃんだって、理由もわからず泣き続けたりすると親御さんは、まいってしまいますよね。

スヤスヤ寝ていたらホッとします。

この陽性症状ですが、対応するには『いまのんでいる薬の副作用』をまず疑うことからはじめます。

いままでのんでいた薬だから大丈夫…というわけではありません。

年をとったら、今まで大丈夫だったのが大丈夫でなくなることがあります。

つぎに『抗精神病薬』の投与をかんがえます。

抗精神病薬を使用すると、多くの認知症患者さんはおちつきはじめます。

しかし、認知症や老化が改善するわけではありません。

抗精神病薬がすこしずつ多くなっていくと、高齢ですから寝たきりになっていくことが多いです。

ひとりでご飯がたべられない。介助が必要。

便の排泄がうまくいかない。

という症状が出ると、在宅での介護ができない…施設入所をかんがえたい…という家族さんがおおくなります。

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