発熱と熱中症はちがう①

発熱と熱中症はちがう…ということをかいていきます。

まずは発熱についてです。

発熱について

そもそも体温は、36℃前後に維持されています。

この体温調節をつかさどるのが、脳の視床下部(ししょうかぶ)というところです。

暑くなると、汗をかきます。

視床下部が『汗をだせ』って命令するんですね。

この汗(水分)が蒸発するときに熱をうばいます。

寒くなると、筋肉をふるえさせて、熱を作ります。

からだをちぢこまらせて熱がでていかないようにする。

視床下部が『筋肉をふるえさせて熱をだせ』って命令するんですね。

このように脳の視床下部はオートマチックに体温を36℃に設定しています。

たとえば、感染症などのときはどうなるかというと。

視床下部が『熱をだせ』と命令するんですね。

視床下部の『体温36℃の設定』が『体温38℃~40℃の設定』に変わります。

これによって、筋肉をふるえさせて、熱がでるようにします。

この熱による、『免疫賦活作用(めんえきふかつさよう)』で感染症に立ち向かおうとするんですね。

インフルエンザにかかったときとか新型コロナに感染した時、解熱薬を病院、診療所や薬局で買うとおもいます。

あのロキソニンとかカロナールとかいう解熱薬ですけど。

解熱薬って、上記した視床下部の『体温38℃~40℃の設定』を『36℃の設定』にさげる作用があるんです。

だから感染症の発熱ではロキソニンをのんだら、熱は下がります。

しかし熱が下がるだけです。

感染症はなおらないんですね。

感染症をなおすには、抗生剤、抗ウイルス剤が必要です。

あるいは、自然治癒をまつしかありません。

以上が発熱です。

読んで字のごとく『じぶんで熱をつくりだしている』状態が発熱です。

熱中症とはここがちがいます。

発熱と熱中症はちがう②につづきます。

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