書籍『小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て』

一般書です。
子育て本も健康コーナーの本と同じような様相を呈していますが、これもかなりよかったです。
著者は慶応大学小児科教授の高橋孝雄先生。
こどもが『勉強できるようになること』、『運動できるようになること』よりも大事なこと3つ。
親は、以下の3つを育むサポートをするべきとのことです。

『共感力』
『意思決定力』
『自己肯定感』

詳細は第3章にかいてありますが、なるほどそのとおりかもしれません。
トンビがタカを産むことはないと言い切られています。
トンビはトンビを産むし、タカはタカを産む。
ヒバリはヒバリを産むし、スズメはスズメをうみます。
能力、才能はあるていどの遺伝と環境に依存するとのことです。
ただし、どんな子供でもキラリと光る物をもっているはずで、親はそれを見逃してはならないといわれます。

早期教育には意味がない。
こどもの成績がいいか、悪いかは『おしっこが薄いか、濃ゆいか』くらいの意味しかない。
食べ物で頭がよくなることはない。
『添加物ガー』とか『糖質ガー』とかいってがんばるのはいいけど、険悪になっては食事もおいしくないですね。

冷静に考えればそのとおりだなとおもいますが、意外にふりまわされてしまうものです。
この本の前半は『もっと気楽にやろうよ』といってくれます。
最終章では高橋教授がであったこどもたちの紹介があり、けっこうホロリとさせてくれます。
気楽に読めるので、子育てでつかれたお父さん、お母さんはよまれてはどうでしょうか。